高分解能MRエラストグラフィーを用いた髄膜腫の硬さの決定

公開日:

2016年8月14日  

最終更新日:

2017年6月9日

Higher-Resolution Magnetic Resonance Elastography in Meningiomas to Determine Intratumoral Consistency

Author:

Huston J  et al.

Affiliation:

Departments of Neurologic Surgery and Radiology, Mayo Clinic, Rochester, Minnesota.

⇒ PubMedで読む[PMID:26197204]

ジャーナル名:Neurosurgery.
発行年月:2015 Oct
巻数:77(4)
開始ページ:653

【背景】

著者らはこれまでに4mmの分解能を有するMRエラストグラフィー(MRE)によって手術前に髄膜腫の硬さを推定することが可能であることを報告してきた(J Neurosurg 118:643, 2013).しかし,髄膜腫内部の硬さは不均質である.今回,高分解能エラストグラフィー(3mmの分解能を有する)が手術前に腫瘍内の硬さの不均質性を予測できるかを検討した(n=15).

【結論】

MRE剛性値≧6kPaの場合,腫瘍が硬いと推定した.腫瘍の硬さについての術者の術中評価は5段階評価とした.摘出組織の硬さは硬度計(durometer)で半定量評価した.腫瘍の硬さの不均質性についてのMREの感度,特異度はそれぞれ,75%・100%であった.全体としてMREの剛性値と術者の硬さ評価(p=0.02),硬度計測定値(p=0.03)は良く相関した.10個の腫瘍(67%)においてMREと術中の硬さ評価が一致していた.

【評価】

MRエラストグラフィー(MRE)は1995年に初めて発表された検査法で,現在では肝臓をはじめとする腹部臓器の線維化の評価目的で使用されることが多い.胸壁の表面においたパッシブドライバーから振動を発生させ,目標の臓器に振動を伝える.その振動波の生体内の伝播をMRIで画像化する方法である.肝臓ではMREの結果と病理学的な肝線維化の程度は高い相関を示す.最近,脳腫瘍の鑑別や髄膜腫の硬さの予測に関する報告が登場している.手術前に腫瘍の硬さの予測が簡単できれば,それに従って適切な開頭範囲やアプローチを設定することができるであろう.

執筆者: 

有田和徳

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