日本のくも膜下出血の発生率は本当に増えているのか

公開日:

2020年4月2日  

最終更新日:

2021年7月16日

【背景】

最近のメタアナリシスの結果,世界のくも膜下出血の発生率は減っているにもかかわらず,日本だけが増加しているという報告がされ注目を集めた(文献1).本当にそうなのか.広島大学のIkawaらは,厚労省の死因統計(人口動態統計特殊報告e-Stat),国勢調査,くも膜下出血致命率(過去の5報告に基づく推計値),治療死亡率,日本における動脈瘤手術の登録データ(日本脳神経外科学会認定施設の手術数年次報告)から,日本におけるくも膜下出血発生率の経年的(2003~2015年)な変化を求めた.