膠芽腫では発症後3週間以内の手術が良好な生命予後と相関する―膠芽腫は準緊急疾患:国立がん研究センター

公開日:

2022年9月28日  

最終更新日:

2023年1月24日

【背景】

膠芽腫の予後推定因子としては,腫瘍径,摘出度,KPS,年齢などの報告がある(文献1,2,3).一方,膠芽腫の倍加時間は約50日で(文献4),診断・手術までの遅れが腫瘍増大とKPSの低下をもたらす可能性がある.国立がん研究センターのチームは2010年以降の10年間に自施設で診断したIDH野生型の膠芽腫153例を対象に,発症から診断あるいは手術までの期間が予後に与える影響を検討した.診断は,72例が発症から14日以内(早期診断),81例が15日を超えていた(後期診断).手術は,43例は発症から21日以内(早期手術),24例は22日から35日(中間期手術),86例は36日以降であった(後期手術).