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2023年6月6日最終更新日:
2023年9月13日【背景】
グリオーマ細胞と脳の神経細胞との間には種々のシナプスが形成されており,シナプスを介した双方向性の電気的活動が腫瘍細胞増殖と周囲脳の神経興奮性に影響を与えていることが知られてきた(文献1-4).
UCSF脳外科のチームは,グリオーマが認知機能関連の神経サーキットにどのような影響を与え,予後に影響しているかを検討した.
このために,悪性グリオーマ患者の覚醒下生検時に,語彙検索言語課題を与え,その時の脳表脳波活動の解析を行った.その結果,言語課題関連の神経活動(70–110 Hzのハイガンマ帯域パワー)は正常脳でリクルートされる範囲を遠く超えて,腫瘍が浸潤した組織にまで及んでいることがわかった.
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