三叉神経痛の術前MRIは高解像度撮像法でも,圧迫血管診断の陰性適中率が低い(33.4%):ジョンズ・ホプキンズ大学1,020例の解析

公開日:

2023年6月26日  

最終更新日:

2023年9月13日

【背景】

三叉神経痛の圧迫血管診断における術前MRIの診断精度は未だ十分に明らかになっていない.本稿は2007年以降に神経血管減圧術を行った1,020例(平均年齢55歳,タイプ1[電撃様疼痛]が69.3%)の三叉神経痛患者を対象に,術中所見を基準として術前MRIの診断精度を求めたものである.
958例が,FIESTAやCISSを含む高解像度MRI検査を受けた.
術中所見では862例で圧迫血管が認められ,このうち654例では術前MRIでも圧迫血管が認められた(感度75.8%).
術中所見では158例で圧迫血管が認められず,このうち104例では術前MRIでも圧迫血管が認められなかった(特異度65.8%).