神経減圧手術直後に三叉神経断面積が回復する症例では長期の疼痛消失が得られる

公開日:

2023年7月22日  

最終更新日:

2023年9月13日

【背景】

三叉神経痛患者では三叉神経根に対する血管圧迫によって三叉神経根の変形や萎縮が認められる.神経根の萎縮(径の縮小)が認められる患者では神経血管減圧術後の疼痛消失率が高いことも知られている(文献1-4).ソウル市カトリック大学脳外科チームは手術後の三叉神経断面積の回復と神経血管減圧術の効果の関係を検討した.対象は50例で,手術前と手術後4日目の三叉神経根(神経が橋に入る手前4 mm)の断面積を測定した.
41例は手術後に薬物療法が不要となり転帰良好,9例は痛みが残り転帰不良であった.
転帰良好群では三叉神経の断面積は健側に比して患側で有意に小さかった(4.37 vs. 5.24 mm2,p =.02).