脳海綿状血管腫の経過観察ではT1高信号に注目を:Mayoクリニックの315例

公開日:

2024年6月18日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

脳海綿状血管腫の出血リスクに関するこれまでの研究の多くは後方視研究であり,最近の前向き登録症例における解析は少ない.また経過観察中における2回目以降の出血リスクに関する検討も少ない.Mayoクリニック脳外科などのチームは,最近8年間にスクリーニングした脳海綿状血管腫のうち1年以上手術なしで経過観察されていた315例(家族性20%,脳幹部29%を含む)の前向き登録データを基に,症候性出血(SH)の頻度とそのリスク因子を求めた.脳海綿状血管腫診断の契機は登録時のSH:117例37.1%,非SH:198例62.9%(局所脳神経症状19例,けいれん30例,偶然発見148例).追跡期間中央値6年.