公開日:
2024年7月13日最終更新日:
2024年10月5日【背景】
放射線治療は脳腫瘍を始めとする種々の頭蓋内疾患に対する有用な治療法であるが,患者の生存期間が延長するにつれて,放射線誘発脳腫瘍の発生は懸念材料となってくる.広島大学のOnishiらは,放射線誘発脳腫瘍の自験16例と過去の文献例941例,併せて957例のメタアナリシスによってその臨床像を明らかにした.頭蓋照射の対象となった原疾患は脳腫瘍59%,血液系悪性腫瘍23%,頭皮疾患9%,頭頚部腫瘍4%であった.
全957例の内訳は神経膠腫375例(39.2%),髄膜腫416例(43.5%),肉腫166例(17.3%)であった.診断時年齢中央値は神経膠腫21歳,髄膜腫33歳,肉腫39.7歳であった.
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