GCS-Pスコアは急性硬膜下血腫患者の生命予後推定に有効か:米国外傷データバンク(NTDB)の20万例の解析

公開日:

2024年7月29日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

最近,頭部外傷患者の予後推定にGCSのスコアから対光反射が消失した眼(pupil)の数を引き算するGCS-P(1-15点)の有用性が報告されている(文献1,2).本稿は,2017–2019年に米国外傷データバンク(NTDB)に登録された外傷性急性硬膜下血腫症例から重症多発外傷や着院時救命不可能例を除いた196,747例を対象にGCS-Pの有用性を検証したものである.患者平均年齢は67歳(IQR:50,79歳).受傷機転は転倒66.5%が最多で,交通事故12.7%が続いた.穿通外傷は4,710例(2.4%).着院時GCS中央値は15(IQR:12,15).対光反射の異常は9.6%であった.