髄膜腫の成長速度と成長曲線:T2信号と石灰化の意義

公開日:

2024年8月26日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

髄膜腫の成長速度,またその成長曲線については未解明な部分が多い.ベルン大学脳外科は2003-2015年に診断し,最低6ヵ月間経過観察した髄膜腫240例の成長曲線を求めた.対象の腫瘍を,本稿著者らの以前の研究結果に基づいて(文献1),MRIのT2信号が等-高信号で石灰化のない高リスク群131例(54.6%),T2が等-高信号で石灰化を有する中間リスク群65例(27.1%),T2が低信号の低リスク群44例(18.3%)に分けた.
平均追跡期間は46.9±30.1(SD)ヵ月であった.全240例の平均腫瘍径の成長速度(VDE)の中央値は0.33 mm/年であった.