血管内血栓除去術は90歳以上の超高齢者にも行うべきか:欧州4施設における139例の解析

公開日:

2024年9月14日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

脳主幹動脈閉塞に対する機械的血栓除去術(MT)は,今や標準治療となってきており,高齢者に対しても実施されているが(文献1-4),超高齢者での有効性のエビデンスは充分ではない.本稿は欧州4施設(英国2施設,イタリア2施設)で実施された観察研究で,対象は2016年以降の約7年間に前方循環脳主幹動脈急性閉塞に対してMTが施行された90歳以上の139例.
再開通(mTICI ≥2b)にも関わらず,発症90日目のmRSが3–6であったものをfutile(無益)再開通と定義した.117例(84.2%)で再開通が得られ,86例(73.5%)は無益再開通,31例(26.5%)は有効再開通(mRS ≤2)であった.