フローダイバージョンの時代における脳動脈瘤に対するバイパス手術の意義:ワシントン大学における203例の経験

公開日:

2024年11月16日  

最終更新日:

2025年1月7日

【背景】

フローダイバージョン(FD)の普及に伴い,脳動脈瘤に対するバイパス手術は減少していると思われる.
本研究は,FD時代におけるバイパス手術の適応,手技,長期成績を明らかにしたものである.
対象は2005年以降にワシントン大学でSekhar LNが実施した脳動脈瘤に対する233件のバイパス手術(203例,平均年齢50歳)である.35%が破裂動脈瘤,20%が後方循環動脈瘤,22%が径21 mm以上で,30%は先行治療の失敗例であった.紡錘状動脈瘤は30%,動脈瘤の頚部あるいはサックから主要な動脈が分岐しているものが26%であった.73%が頭蓋外-頭蓋内バイパス,27%が頭蓋内バイパスであった.