中間径か末梢動脈閉塞に対する血栓回収は有効性を示さず:欧州11ヵ国55施設のRCT(DISTAL)

公開日:

2025年2月24日  

最終更新日:

2025年10月16日

【背景】

頭蓋内大血管の急性閉塞(LVO)に対する血栓回収(EVT)の有用性については複数のRCTで証明されているが(文献1-3),中間径や末梢の脳動脈の急性閉塞に対するEVTのエビデンスは十分ではない.
本DISTAL試験は中間径か末梢の脳動脈(非優位か同等のM2,M3,M4,A1,A2,A3,P1,P2,P3)の急性閉塞に対するEVTについての欧州11ヵ国55施設でのRCTである.
上記動脈の急性閉塞で最終健常確認からランダム化まで6時間以内か,ランダム化まで6-24時間であるが救済可能な脳組織がある合計543例(年齢中央値77歳)を,薬物療法群272例とEVT群271例に割り付けた.