髄膜腫の経過観察には造影MRIは不要でT2強調MRIだけで良い:メルボルン市セントビンセント病院の136例

公開日:

2025年2月25日  

最終更新日:

2025年10月16日

【背景】

髄膜腫の手術前あるいは手術後の経過観察では,腫瘍の増大や再発の検出精度を高めるべく造影MRI検査を行うことが多い(文献1,2).しかしガドリニウム造影剤は高価であり,脳に蓄積し,かつ身体への有害事象も報告されている(文献3,4).
メルボルン市セントビンセント病院脳外科は髄膜腫の経過観察における造影MRIの必要性を検討するため,T2強調MRIとの後方視的な比較を行った.対象は,手術後の髄膜腫65例と治療前の髄膜腫71例,合計136例.
6ヵ月以上の間隔をおいて実施された3T-MRI検査におけるT2強調MRI像と,造影MRI像+T2強調MRI像の読影結果を比較し,腫瘍増大の検出能などを評価した.