全脳梁離断術は年齢に関わりなく,てんかん発作の有意義な減少をもたらす:東北大学の41例

公開日:

2025年2月25日  

最終更新日:

2025年10月16日

【背景】

難治性てんかん,特にドロップアタック(転倒発作)を呈するてんかんに対する全脳梁離断は発作頻度の減少をもたらすが,10歳以上では脳梁離断症候群からの回復が遅延しがちであるため,避けられる傾向にあった(文献1-4).
東北大学てんかんセンターは脳梁離断時の年齢が脳梁離断術の効果に与える影響を明らかにするために後方視研究を実施した.
対象は,2009年以降の約10年間で施行された全脳梁離断症例の41例(7例が20歳以上)で,発症時月齢中央値は生後7ヵ月.手術時年齢は1-34歳(中央値は約7.8歳).追跡期間は平均約6年.
24歳男性例で他人の手徴候が術後数ヵ月間現れたが,全例で永続的合併症はなかった.