症候性の軽度の内頚動脈狭窄に対するCEAは有用か:MUSIC研究

公開日:

2025年4月23日  

最終更新日:

2025年10月16日

【背景】

従来,50%未満の軽度内頚動脈狭窄は脳梗塞発症リスクが低く,頚動脈内膜剥離術(CEA)の有効性は否定されてきた(文献1).しかし,軽度内頚動脈狭窄のうちプラークイメージングでプラークが脆弱なものでは脳梗塞発症リスクが高いことが明らかになってきた(文献2,3).
本MUSIC研究は,2017年からの4年間に国内28施設で治療されたNASCETで50%未満の軽度内頚動脈狭窄に起因する虚血性脳・眼動脈イベントを呈した患者のうち,登録後最低2年間の追跡が可能であった124例を対象とした前向きコホート研究である.登録段階で56.5%に狭窄と同側の脳梗塞の既往があり,43.5%は抗血小板剤の投与を受けていた.