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2025年5月30日最終更新日:
2025年10月16日【背景】
原発性脳腫瘍の中で最多の髄膜腫は(文献1)隣接する頭蓋骨の肥厚を引き起こすことが多いが(文献2,3),その臨床的な意義や分子遺伝学的な背景は不明である.
ベイラー医科大学脳外科は,遺伝性腫瘍症候群や放射線誘発腫瘍を除いた自験の原発性髄膜腫181例を対象とした後ろ向き研究を行い,骨肥厚を伴わない髄膜腫と比較した骨肥厚を伴う髄膜腫の臨床像と分子生物学的特徴を解析した.術前の画像診断上,66例(36.5%)の髄膜腫は骨肥厚を伴い,115例(63.5%)は骨肥厚を伴わなかった.2群間で,性,年齢,人種,偶発性腫瘍の頻度,mRS,意識障害の頻度,WHOグレード,MenG(文献4)に差はなかった.
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