転移性脳腫瘍に対する摘出度が生命予後に与える影響:ブリガム・アンド・ウィメンズ病院の867例の解析

公開日:

2025年8月22日  

最終更新日:

2025年10月16日

【背景】

転移性脳腫瘍の摘出度と生命予後との関係は明確ではない.ブリガム・アンド・ウィメンズ病院脳外科は,2004年からの14年間に摘出術が行われ,手術後3日以内に造影MRIが施行された転移性脳腫瘍867例を対象に,摘出度と全生存期間(OS)ならびに頭蓋内無増悪生存期間(IC-PFS)との関係を検討した.患者年齢中央値61歳,頭蓋内多発例は50.3%,腫瘍直径中央値3.0 cm,669例(77.1%)が天幕上腫瘍で,310例(35.8%)に頭蓋外転移を認めた.
345例(39.9%)では術後造影MRI上で残存病変を認めず全摘出と評価された.365例(42.1%)では摘出腔に対する定位手術的照射(SRS)が施行された.