サイバーナイフによる成長ホルモン産生腺腫の治療:2010コルチナ基準による評価

公開日:

2016年10月16日  

最終更新日:

2017年6月9日

Long-term results of hypofractionated stereotactic radiotherapy with CyberKnife for growth hormone-secreting pituitary adenoma: evaluation by the Cortina consensus.

Author:

Iwata H  et al.

Affiliation:

Department of Radiation Oncology, Nagoya Proton Therapy Center, Nagoya City West Medical Center, Nagoya 462-8508, Japan

⇒ PubMedで読む[PMID:26961771]

ジャーナル名:J Neurooncol.
発行年月:2016 Jun
巻数:128(2)
開始ページ:267

【背景】

Nagoya City West Medical CenterのIwataらによる成長ホルモン産生下垂体腺腫(先端巨大症)に対する寡分割サイバーナイフ治療(3回あるいは5回分割)の安全性と実行可能性について後方視的研究である.対象は52例で,手術不能であった1例を除いて手術後の残存腫瘍に対する照射が行われた.全例で照射前に薬物療法が施行されている.治癒の判定は2010年の新コルチナ基準とした.

【結論】

追跡期間中央値は60カ月.9例(17.3%)が追加の薬物療法なしで新コルチナ基準を満たした.照射後グレード2以上の視機能障害は起こらなかった.症候性の下垂体機能不全は1例のみに生じた.照射後5年目の腫瘍の局所制御率は100%であった.

【評価】

安全性,局所制御率という観点からはサイバーナイフ治療は実行可能性のある治療ということができる.しかし,治癒率は20%以下と満足すべきものではなかった.
ここでサイバーナイフ治療による先端巨大症の治癒率の低さを指摘するのは過酷かも知れない.なぜなら,従来報告されてきたガンマナイフの治療成績は新コルチナ基準よりも緩やかな基準による治癒率であり,単純比較はできない.また,残存腫瘍の大きさ故にガンマナイフではなくサイバーナイフ治療の対象になっている症例が多数いるはずである.ガンマナイフとの比較のためには照射対象の腫瘍の大きさや視神経への接触程度を揃えたmatched control studyが必要であるが,比較的小型の腫瘍にはacute dose fall-off効果を示すガンマナイフが有利なのは間違いないところと考えられる.
肝心なのは,サイバーナイフが不要になるように下垂体外科医がしっかり腫瘍体積を減らすことである.

執筆者: 

有田和徳

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