経蝶形骨洞手術中MRIのための蝶形骨洞内コイル,前臨床試験

Vol.1, No.1, P.9 公開日:

2016年8月20日  

最終更新日:

2021年1月7日

【背景】

下垂体を対象とした高分解能MRIでも,クッシング病の微小腺腫の50%,下垂体腺腫の硬膜浸潤の80%を描出できない.一方,一般に表面コイルを用いると,隣接する組織の高精細なMRI画像を得ることができる.本研究では手術中の下垂体内微小解剖の描出能を改善することを目的として,蝶形骨洞内に設置する受信専用の12mm径の表面コイル(Endosphenoidal Coil:ESC)を開発し,その機能を評価した.最小空間分解能はT1画像で0.15×0.15×0.30mm³.5個の死体頭部を用いた模擬的な口唇下経由経蝶形骨洞手術の際に,このESCをトルコ鞍前面に置き,ESCをレシーバーコイルとしてMRI画像を得た.