Resting fMRIは術中MRIでも可能か

公開日:

2016年11月23日  

最終更新日:

2017年6月9日

Resting-state functional MRI in an intraoperative MRI setting: proof of feasibility and correlation to clinical outcome of patients.

Author:

Constantin Roder  et al.

Affiliation:

Eberhard Karls University, Tübingen, Germany

⇒ PubMedで読む[PMID:26722852]

ジャーナル名:J Neurosurg.
発行年月:2016 Aug
巻数:125(2)
開始ページ:401

【背景】

近年,安静時 (resting) fMRIが注目されているが,術中への応用はまだされていない.ドイツEberhard Karls UniversityのRoderらは,感覚運動皮質・錐体路の内部または隣接部に病変のある患者を対象に,術前および術中安静時fMRI(iRS-fMRI)を行い,術後状態・術中モニタリング結果との関連を解析した(n=12).使用機種は1.5 Tesla可動式MRI.

【結論】

麻酔下でのiRS-fMRIは実行可能であることが確認され,腫瘍と同側vs対側の感覚運動野における術前zスコアに差は認められなかった.術後に新たな神経障害を呈する患者で術中zスコアは有意に低下していた(p<0.01).腫瘍と同側の大脳半球における術中zスコアは,術直後の不全麻痺の程度(r=-0.67, p<0.001)および退院日(r=-0.65, p<0.001)と反相関した.ROC曲線解析において,術中zスコアは退院時の不全麻痺スコアの予後予測にある程度有用であることが示された(曲線下の面積AUC 0.84).

【評価】

独立成分分析(ICA)に基づく後処理・機能活性マッピングと合わせたiRS-fMRIの使用は実現可能であることが分かった.感覚運動野におけるiRS-fMRIシグナルの強さと術後神経学的変化との間に有意な反相関が認められ,得られた結果は臨床的指標と関連し得る.この技術のさらなる発展は安静時fMRI研究の新たな可能性を開き,術後神経障害を最小限にする戦略の手助けとなるかもしれない.

執筆者: 

宇田川梨紗   

監修者: 

有田和徳

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