Vol.2, No.2, P.3 公開日:
2017年3月25日最終更新日:
2022年2月14日Vascular risk factors in INPH: A prospective case-control study (the INPH-CRasH study).
Author:
Israelsson H et al.Affiliation:
Departments of Pharmacology and Clinical Neuroscience, Umeå University, Swedenジャーナル名: | Neurology. |
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発行年月: | 2017 Feb |
巻数: | 88(6) |
開始ページ: | 577 |
【背景】
iNPHの病態生理は未だ不明である.本研究ではどの血管性因子が最も影響を与えるかを前向き症例対照研究で明らかにすることを試みた.対象はスウェーデンで2008〜2010年に髄液短絡手術が実施された176例,対照は年齢・性別をマッチさせた368例.10個の血管性リスク因子を評価した.
【結論】
高脂血症 (odds ratio [OR] 2.380; 95% confidence interval [CI] 1.434-3.950),糖尿病(OR 2.169; 95% CI 1.195-3.938),肥満(OR 5.428; 95% CI 2.502-11.772),精神社会的要因 (OR 5.343; 95% CI 3.219-8.868)がiNPHと独立して相関していた.iNPHの約25%がこれらのリスク因子で説明可能であった.
【評価】
SwedenのiNPHの疫学研究は強力であり,次々に新たな知見を報告している.本研究はいわゆる血管性認知症のリスク因子がiNPHにおいても強いリスク因子であることを示した.著者等が述べているようにiNPHの一部は脳血管性認知症のサブタイプで,一次予防が可能な疾患ととらえることが出来るかも知れない.
関連文献
参考サマリー