特発性水頭症の血管性危険因子:症例対照研究の結果

公開日:

2017年3月25日  

最終更新日:

2017年9月15日

Vascular risk factors in INPH: A prospective case-control study (the INPH-CRasH study).

Author:

Israelsson H  et al.

Affiliation:

Departments of Pharmacology and Clinical Neuroscience, Umeå University, Sweden

⇒ PubMedで読む[PMID:28062721]

ジャーナル名:Neurology.
発行年月:2017 Feb
巻数:88(6)
開始ページ:577

【背景】

iNPHの病態生理は未だ不明である.本研究ではどの血管性因子が最も影響を与えるかを前向き症例対照研究で明らかにすることを試みた.対象はスウェーデンで2008〜2010年に髄液短絡手術が実施された176例,対象は年齢・性別をマッチさせた368例.10個の血管性リスク因子を評価した.

【結論】

高脂血症 (odds ratio [OR] 2.380; 95% confidence interval [CI] 1.434-3.950),糖尿病(OR 2.169; 95% CI 1.195-3.938),肥満(OR 5.428; 95% CI 2.502-11.772),精神社会的因 (OR 5.343; 95% CI 3.219-8.868)がiNPHと独立して相関していた.iNPHの約25%がこれらのリスク因子で説明可能であった.

【評価】

SwedenのiNPHの疫学研究は強く,次々に新たな知見を報告している.本研究はいわゆる血管性認知症のリスク因子がiNPHにおいても強いリスク因子であることを示した.著者等が述べているようにiNPHの一部は脳血管性認知症のサブタイプで,一次予防が可能な疾患ととらえることが出来るかも知れない.

執筆者: 

有田和徳   

監修者: 

川原隆

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