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2018年6月5日最終更新日:
2021年2月15日【背景】
視床下部過誤腫の治療法として薬物治療,開頭術,内視鏡手術,定位的放射線治療,定位温熱凝固術などがあるが,それぞれに十分なエビデンスが少なく,標準的な治療は確立していない(文献1).近年,laser-induced thermal therapy(LITT)が視床下部過誤腫に伴う笑い発作を消失させることが注目されている(文献2).一方,視床下部過誤腫に対する手術療法のコンセプトとして,従来の病変そのもののablationから乳頭視床束との機能的離断を目指す手術に移行しつつある.Case Western Reserve大学のWrightらは,難治性てんかんを呈する視床下部過誤腫を対象にLITTの“NeuroBlate SideFire probe”を用いた離断手術を行い,てんかん症状や行動異常,認知障害,術後合併症の有無を評価した.
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