長いてんかん病歴を伴う良性神経膠腫(LEAT)の分子生物学:従来の病理分類はもはや無効か

公開日:

2018年11月16日  

最終更新日:

2021年2月17日

【背景】

gangliogliomaやDNETが含まれるglioneuronal腫瘍は病悩期間の長いてんかん病歴を伴いやすく(文献1),LEAT(long-term epilepsy associated tumor)と呼ばれる.これまでは組織学的な特徴によって診断されてきたが,その鑑別は時として困難であり,再現性に乏しく,その結果,手術シリーズ毎で頻度に大きな開きがある(文献2).本研究は,135例のLEATs (ganglioglioma,DNET,その他のglioneuronal tumor:GNT NOS)を対象に,臨床像の検討,DNA methylation arrayならびにRNA sequencingを行い,LEATsの分子生物学的な背景,診断方法,臨床像との関係を明らかにしようとしたものである.