世界のくも膜下出血の発生率は減少しているが,なぜか日本だけが上昇:75文献のメタ解析から(GBD 2016)

公開日:

2019年4月15日  

最終更新日:

2021年2月25日

【背景】

くも膜下出血(SAH)は依然として死亡率が高く,重篤な後遺症をきたす疾患である.時代の経過とともに血圧管理や禁煙の促進など一次予防は世界的に普及してきているが,その影響は明らかではない.この効果を証明すべく1960年から2017年までに公表されたくも膜下出血に関する文献の体系的なレビューならびにメタ解析を行った.血圧や喫煙率に関してはNoncommunicable Disease Risk FactorとGlobal Burden of Diseaseから抽出した.検索した文献のうち75の文献がメタ解析の対象となり,35ヶ国が含まれていた.