急性期脳梗塞に対する経頭蓋超音波パルス照射の臨床ベネフィットはない:国際第三相試験(CLOTBUST-ER)の結果と次の一手

公開日:

2019年4月26日  

最終更新日:

2022年10月20日

【背景】

tPA投与中の主幹動脈閉塞部位への超音波パルス照射は血栓のtPAへの曝露の機会を増やし,再開通を増やす可能性がある(文献1).テネシー大学のAlexandrovらは,14ヵ国76施設で,急性期脳梗塞患者を対象に,tPAボラス(全投与量の10%)投与後から30分以内に低出力高頻度超音波パルスを開始し,2時間持続し,機能予後をコントロール群(tPA + sham照射)と比較するRCTを実施した.超音波パルス照射群は335例,コントロール群は341例.一次評価項目は発症90日目におけるmRSスコアの改善.超音波発生装置は,ヘッドフレームに固定した多振動子2 MHz経頭蓋超音波デバイス.