腫瘍の浸潤部位ならびにCD133発現と初期治療後の遠隔再発に相関はあるか:脳室下帯そして皮質との関係は

公開日:

2020年2月14日  

最終更新日:

2021年7月16日

【背景】

CD133は良く知られた幹細胞と癌幹細胞のマーカーである.脳神経の幹細胞は脳室下帯(SVZ)に存在することが知られている(文献1).山形大学のYamakiらは,膠芽腫の脳室下帯や皮質への接触と膠芽腫細胞におけるCD133発現が初期治療(手術+ACNU or TMZ+放射線)の後の遠隔再発に与える影響を検討した.167例の腫瘍は術前MRIでの造影部分と脳室下帯への接触,あるいは皮質への浸潤との関係で4つのパターンに分けた.遠隔転移とは原発腫瘍の辺縁から3 cm以上離れた新規病変か多巣性再発と定義した.167例中,遠隔再発は35例(21%)で認められた.