公開日:
2020年4月14日最終更新日:
2021年7月16日【背景】
未破裂動脈瘤における破裂率推定では根治治療の発生を打ち切りとして扱い,カプランマイヤー(K-M)解析を行ってきた(文献1,2).しかし根治治療を受けた患者の大部分ではその後くも膜下出血は起こり得ないので,根治治療は破裂リスクの重大な競合リスクである.くも膜下出血以外の死亡もそうであるが,これらのイベントをK-M解析でそのまま打ち切りとすると,破裂率が低く算定される可能性がある.日赤医療センターのKimuraらは,競合リスクを考慮して,各イベント毎(破裂,根治治療,くも膜下出血以外の死亡)の累積発生率を求めた.患者は自施設で未破裂動脈瘤が発見された722例.
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