公開日:
2020年7月22日最終更新日:
2020年8月19日【背景】
急性あるいは慢性硬膜下血腫では腫量の増大に伴って徐々に症状が出現すると信じられている.しかし,カナダ国シェルブルック大学神経内科などのチームは,硬膜下血腫患者の中に常同性の一過性症状を繰り返す患者がいることに気づいていた.その一部は脳波異常を伴い症候性てんかんと診断されるが,脳波異常を伴わない者も多い.著者らは,これを非てんかん性の常同性再発性(間欠性)症状(NESIS)として,硬膜下血腫の新たな臨床像として提案している.この後ろ向き研究は,種々の理由で脳波検査が実施され,かつ一過性症状を示した59名の硬膜下血腫患者を対象とした.半数が慢性硬膜下血腫であった.
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