くも膜下出血急性期患者の収縮期血圧とその変動が治療転帰に及ぼす影響

公開日:

2020年10月13日  

最終更新日:

2020年10月28日

【背景】

くも膜出血後患者の血圧は一般に高く,放置すれば動脈瘤の再破裂を招くが,下げ過ぎると脳微小循環不全を招く危惧がある.ハーバード大学のチームは,動脈瘤破裂後24時間以内にNICUに受け入れ,その後24時間以内の血圧が毎時測定され,治療後の長期追跡が可能であった202例(女性66%,平均年齢57歳)を対象に入院後24時間の収縮期血圧ならびにその変動と治療転帰との関係を求めた.追跡期間中央値18ヵ月で,57例(29%)が転帰不良(mRS:3~6)であった.動脈瘤処置までの中央値は10時間(3~16時間),血管内治療が75%,クリッピングが16%で,動脈瘤の再出血は2%に生じた.追跡期間中央値は18ヵ月.