機械的血栓除去術単独はtPA後機械的血栓除去術に対して非劣性を示さず −しかし−:日本のSKIP試験

公開日:

2021年1月25日  

最終更新日:

2021年12月17日

【背景】

急性期脳主幹動脈閉塞に対する機械的血栓除去治療(MT)が普及している.現在は,tPA静注療法に追加して発症6時間以内にMTを開始することが勧められる(文献1).しかし,MTに先行するtPA投与が本当に必要か否かは明らかではない.日本医科大学のKimuraらは全国23施設で,脳主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞に対するMT単独のtPA+MTに対する非劣性RCTを行った.MT単独は101例,tPA+MTは103例に実施された.一次評価項目は発症90日目における良好機能予後(mRS:0~2)で,非劣性マージンはオッズ比0.74とした.その他の事前設定評価項目は有効性7,安全性4の合計11項目とした.