MAP3K3変異は非家族性脳海綿状血管腫の2~4割で認められ,MRIでポップコーン様所見を呈する

公開日:

2021年7月31日  

最終更新日:

2022年2月14日

【背景】

脳海綿状血管腫(CCM)の約2割が家族性で,その中では3つのCCM遺伝子(CCM1,2,3)のいずれかにおける機能喪失型変異が指摘されている.一方,大半を占める孤発性の遺伝子型は不明である.北京天壇病院のチームはCCM患者38例から得た組織と全血を全エクソーム解析し,simplex CCM(非家族性CCM)の遺伝子背景を検討した.多発病変であった6例中4例にCCM1/3の生殖細胞変異を認めた.非家族性CCM全体の19%にCCM1/2の体細胞変異を認めた.29%にPIK3CAの体細胞変異が,22%にMAP3K3活性化型の体細胞反復変異(c.1323C>G)が検出された.