救急外来での縫合に滅菌手袋や滅菌穴あきドレープは要らない?:1,480例のRCTの結果

公開日:

2022年9月28日  

最終更新日:

2022年11月7日

【背景】

緊急性が高く,また限られた人的・物的資源という条件にもかかわらず,外傷性創傷に対しても,慣例として行っている清潔操作であるが,本当にその必要性があるのか疑問も呈されている(文献1,2).これまで,多数例を対象にしたRCTはなかった.オランダの3病院の救急科は,外傷性創傷のため救急外来での縫合が必要であった1,480例を対象に非劣性RCTを行った.
全症例の平均年齢は39歳,男性74%.創傷部位は頭部36%,手38%,腕12%,脚10%.創の種類は切創56%,裂創42%.受傷から治療までは1~6時間が最多で74%.縫合数は3~5針が最多で48%.経口抗生剤は不使用96%,使用1%であった.