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2022年9月28日最終更新日:
2022年11月22日【背景】
難治性の内側側頭葉てんかんに対する前部側頭葉切除の有効性は大規模RCTで確認されているが,侵襲的治療であり,術後の言語・記憶機能の低下も危惧される.このため最近,選択的海馬扁桃体切除や,定位的なアブレーションなど,より低侵襲的手法が導入されつつある.ピッツバーグ大学脳外科のチームは内側側頭葉てんかん4例(25~61歳,左右2例ずつ)に対して内視鏡的-経上顎洞的(eATM)な内側側頭葉切除術を行った.
上口唇下粘膜を切開し,上顎洞前壁の開放の後,後壁を開放して翼口蓋窩に入り,ここの神経・血管を上下に圧排し,蝶形骨大翼を露出し,これを削除して中頭蓋窩に入り,側頭葉前端の硬膜を露出しこれを切開する.
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