無症候性のIDH野生型膠芽腫の予後はMGMT非メチル化であっても良好:国立がん研究センター

公開日:

2022年9月29日  

最終更新日:

2023年1月24日

【背景】

無症状の膠芽腫が偶然に発見されること(偶発膠芽腫)は極めて稀である.国立がん研究センターのKawauchiらは過去15年間に治療した全膠芽腫患者315例の1.3%に当たる4例(年齢33~66歳,平均59.5歳,男性3例)の偶発膠芽腫の臨床像と予後をまとめた.全例IDH野生型であった.3例は健診(脳ドック)で発見され,腫瘍体積は19~24 cm3でいずれも造影された.1例は頭痛のスクリーニングで発見された2.2 cm³の微小な膠芽腫で,当初は造影されず,経過観察中に造影されるようになった.造影確認から手術までは中央値13.5日(4~19)で,手術前のKPSは3例が100で1例が90であった.