スタチンはくも膜下出血後血管れん縮による虚血性脳血管イベントの予防に有効か:ネットワーク・メタアナリシス

公開日:

2023年7月22日  

最終更新日:

2023年9月13日

【背景】

くも膜下出血後の血管れん縮による虚血性脳血管イベント(ICEs)は重篤な傷害をもたらす.これを予防するために様々な方策が提案され,実施されているが,完全には程遠く,リスクも高い.本稿は,くも膜下出血後のICEs予防目的でのスタチン投与に関する過去の14研究(RCT10個,観察研究4個)2,569例を対象としたベイジアン・ネットワーク・メタアナリシスである.対象研究のうち,偽薬対照研究は12個,スタチンの用量比較研究は2個であった.スタチンの種類では,シンバスタチンが最も多く,その他,プラバスタチン,ピタバスタチン,アトルバスタチンが使用された.スタチンの投与期間は通常発症後14日間であった.