チロシンキナーゼ阻害剤時代における非小細胞性肺癌の髄膜播種に対する集学的治療の意義:髄液シャント手術は有効か

公開日:

2023年7月24日  

最終更新日:

2023年9月13日

【背景】

EGFR遺伝子変異は,アジア人の非小細胞性肺癌(NSCLC)の約40%に認められる.最近では,EGFR遺伝子変異NSCLCに対して,種々のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)が用いられており,生存延長効果が認められている.一方,TKIを含む集学的治療によってNSCLC患者の生存が延長するにつれて,髄膜播種や中枢神経内転移を来す患者の割合は増えてきている.国立台湾大学のチームはTKI時代におけるNSCLC髄膜播種に対する集学的治療の意義を明らかにするため,2007年以降に脳外科的な介入(MTX髄注目的のオンマヤ・リザーバー設置やシャント手術)が行われたNSCLC髄膜播種61例を後方視的に解析した.