脳出血患者を間違って遠方の血栓回収センターに搬送したらどうなるのか:RACECAT2次解析

公開日:

2023年9月12日  

最終更新日:

2023年10月18日

【背景】

本稿の主体であるRACECAT試験は,救急隊が現場で脳主幹動脈閉塞と判断した脳卒中患者を最寄りの一次脳卒中センターに送るのと,少し遠くても血栓回収が出来るセンターに送るのとではどちらが良いかというRCTであった(文献1).しかし当然のことながら,救急隊員が急性脳主幹動脈閉塞と判断した症例の中には,脳出血のケースも含まれているはずである.本稿はRACECAT試験登録総数1,401例のうち最終診断が脳内出血であった302例を対象とした事前指定2次解析である.165例が最寄りの一次脳卒中センターへ,137例が血栓回収センターへの搬送に割り当てられた.
一次アウトカムは発症90日目のmRSとした.