一次脳卒中センターから血栓回収センターへの搬送途中で閉塞動脈が再開通してしまう頻度とそれに寄与する因子

公開日:

2024年6月10日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

一次脳卒中センターから血栓回収が出来る包括的脳卒中センターへの搬送途中で,閉塞血管が再開通することは時に経験される.
ではその頻度と寄与する因子は何か? 本稿は血栓回収目的で一次脳卒中センターから米スタンフォード大学か仏モンペリエ大学に搬送された前方循環主幹動脈閉塞患者520例(年齢中央値72歳)の解析である.搬送前NIHSS中央値は15(10-20),閉塞動脈はIC:21%,M1近位部:34%,M1遠位部:27%,M2:19%であった.
50%は搬送前-搬送途中に血栓溶解剤が投与されていた.閉塞動脈の再開通はrAOLスコア2b(血管支配領域の半分以上の部分再開通)か3(完全再開通)と定義した.