慢性硬膜下血腫による片麻痺の頻度,リスク因子,予後:シダーズ・サイナイ医療センターの311例の解析

公開日:

2024年7月29日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

慢性硬膜下血腫に片麻痺を伴うことは多く,通常は血腫除去術で軽快するが,時に麻痺が持続する患者がいる.
シダーズ・サイナイ医療センター脳外科は,過去8年間に血腫除去術を行った慢性硬膜下血腫初回治療の311例(年齢中央値72歳,男性76%,有症状期間平均9.5日,片側性77%,平均血腫厚21 mm)を対象に,合併する片側筋力低下(麻痺)の臨床像を解析した.104例(33%)に片側筋力低下が認められた.筋力低下は下肢と比較して上肢の方が有意に多かった(29% vs 18%,p <.001).43例(13.8%)では上下肢ともに筋力低下が認められた.84%で開頭手術が,16%でバーホール手術が行われた.