小脳橋角部脳動静脈奇形38例に対する後S状静脈洞法による摘出術

公開日:

2024年7月29日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

後頭蓋窩脳動静脈奇形(AVM)は全脳のAVMの7-15%を占めるが,天幕上AVMに比較して,出血発症が多く,一般に予後不良である(文献1-4).フェニックス市聖ヨゼフ病院脳外科は本稿の責任著者であるLawton MLが過去25年間に治療した176例の後頭蓋窩AVMのうち22%を占める小脳橋角部AVM38例の治療経験をまとめた.出血発症29例,進行性神経症状7例,偶発病変2例であった.3例が過去に定位手術的照射を受けた.ナイダスは92%が<3 cmで,82%はコンパクトタイプであった.部位別では58%が錐体-小脳型,29%が橋外側型,13%が混合型であった.37%に血流関連動脈瘤が認められた.