WHOグレード1髄膜腫の再発を左右する遺伝子背景は何か:PGK1高発現との関係

公開日:

2024年8月26日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

WHOグレード1の髄膜腫の全摘出後であっても,早期に再発する腫瘍と再発しない腫瘍がある.その分子遺伝学的な背景は何か.UCSF脳外科などのチームは全摘出したWHOグレード1の髄膜腫442例を追跡して,再発髄膜腫の遺伝子発現の特徴を解析した.442例全例について,髄膜腫の再発と生命予後に関する過去の研究で用いた34個の遺伝子からなるパネルを用いて遺伝子発現を評価した(文献1).
中央値5.0年(IQR 2.6-7.7)の追跡期間に36例(8.1%)が再発を示した.再発までの期間中央値は2.9年(範囲:0.5-10.7年)で,5年間LFFR(局所無再発率)は90.5%であった.