前脈絡叢動脈瘤の治療成績はクリップやコイルよりフローダイバージョンが良かった:25報告1,627例のメタアナリシス

公開日:

2024年9月26日  

最終更新日:

2025年1月7日

【背景】

前脈絡叢動脈の動脈瘤は全脳動脈瘤の2-5%を占める(文献1).前脈絡叢動脈は,鈎,海馬前部,扁桃体,大脳脚,視床下部,視床外側,外側膝状体,内包後脚などを灌流するので,その閉塞は運動・感覚障害,同名半盲,嗜眠などの重篤な症状を呈する(文献1).このため,前脈絡叢動脈瘤の治療には相応のリスクが伴う(文献2).本研究は過去の25報告1,627例(破裂瘤651例)を対象として,至適な治療法を検討したものである.治療法の内訳はクリッピング1,064例,コイリング443例,フローダイバージョン(FD)120例であった.最終追跡時にGOS 4-5あるいはmRS 0-2であったものを機能予後良好と定義した.