海綿静脈洞内血管腫の治療:29報告409例のメタアナリシス

公開日:

2024年9月27日  

最終更新日:

2025年1月7日

【背景】

海綿静脈洞内血管腫は海綿静脈洞内腫瘍の約2%を占め(文献1),中年女性に多く,頭痛や脳神経症状を発症する(文献2,3).その局在と豊富な血流のために摘出手術はしばしば困難を極める(文献4,5).一方,この腫瘍は放射線感受性が高いので,ガンマナイフやサイバーナイフなどの放射線治療が利用されてきた(文献6,7).しかし,放射線照射による脳神経や血管系への影響は懸念材料である(文献7,8).本稿は1999年以降に発表された29報告を対象として,海綿静脈洞内血管腫に対する治療と効果の関係を求めたメタアナリシスである.放射線照射は409例,手術療法は139例で実施された.追跡期間は1-200ヵ月.