IDHワイルドの膠芽腫患者の5年以上の長期生存と関連する因子は何か:パリ・サンタンヌ病院の976例の解析

公開日:

2024年9月26日  

最終更新日:

2025年1月7日

【背景】

従来,膠芽腫患者の5年OSは4-26%と報告されている(文献1-3).しかし過去の報告には,元々生命予後が良好なIDH変異例が含まれており(文献1-5),膠芽腫の現在の定義(WHO 2021)であるIDHワイルドのびまん性神経膠腫とは合致しない(文献6).本研究は,パリ・サンタンヌ病院脳外科で2000年以降の20年間に診断・治療を行ったIDHワイルドの天幕上膠芽腫976例を対象に長期生存と相関する因子を求めたものである.このうちStuppレジメンの初期標準治療が行われたのは498例であった.OS中央値は11.2ヵ月,2年OS到達は17.6%,5年OS到達は2.2%であった.