脳動脈瘤に対するフローダイバージョン後の血栓塞栓性イベントの頻度とリスク因子:ハーバード大学関連病院における連続591例

公開日:

2024年10月16日  

最終更新日:

2025年1月7日

【背景】

脳動脈瘤に対するフローダイバージョン(FD)の適応は拡大しつつあるが,FD後の血栓塞栓性合併症(TE)は抗血小板剤2剤投与(DAPT)下でも発生率は4-8%とされている(文献1,2,3).ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター脳外科は,過去10年間に実施した連続651件(591症例,746動脈瘤)のFD後に生じたTEの頻度,臨床的転帰,リスク因子を解析した.
動脈瘤は91.8%が嚢状,前方循環90.6%,後方循環9.4%であった.5.7%で複数のFDデバイスを用いた.
アスピリンに加えてクロピドグレルかチカグレロルによるDAPTが術後3-6ヵ月間行われ,その後アスピリン単独の内服が維持された.