公開日:
2025年1月4日最終更新日:
2025年2月26日【背景】
米国では脳外科医が最も医療訴訟に巻き込まれ,毎年全脳外科医の19%が医療過誤申し立ての対象となっており(文献1),殆ど全ての脳外科医が引退するまでに最低1回の医療過誤申し立てを受けている(文献2).本稿はWestlaw EdgeとLexisNexisの二つの判例データベースに登録されている1987年以降37年間の米国における開頭手術に関連する医療過誤訴訟1,550件のうち,詳細なデータが登録されている252件の内容を解析したものである.訴訟の対象疾患は腫瘍27%,血管障害21%,感染症9%,外傷9%で,訴えの趣旨は周術期合併症38%,治療の遅れ16%,診断の誤り15%,治療方法の誤り12%であった.
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