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2025年2月25日最終更新日:
2025年10月16日【背景】
2014年,扁平上皮乳頭型頭蓋咽頭腫(PCP)ではBRAF V600E変異が生じていることが明らかになった(文献1).その後,PCPに対するBRAF/MEK阻害薬の著効例が報告されている(文献2-6).本稿は,2019年以降,フランスでBRAF阻害薬(ダブラフェニブ)とMEK阻害薬(トラメチニブ)による分子標的治療(TT)が行われたPCP16例(女性8例,平均50.5歳)の後方視的解析である.TTの理由は摘出困難な腫瘍に対する生検後のネオアジュバント治療(NEO)6例,術後補助治療(AD)8例,放射線照射を含む複数の治療でのコントロールが困難な症例に対するパリアティブ治療(PAL)2例である.
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