下垂体ダブルアデノーマの臨床像

公開日:

2019年12月10日  

最終更新日:

2021年1月6日

【背景】

稀ながら,同一患者の下垂体に2個の腺腫が存在することがあり,ダブルアデノーマと呼ばれる.過去の報告は症例報告が多く,その頻度,組み合わせ,臨床像の詳細は不明であった.本研究は,過去15年間にポーランド軍病院で治療された3,270例の下垂体腺腫中,ダブルアデノーマが認められた22例(0.67%)(男女同数)の解析である.22例中21例は2個が同時に発見され,1例はGH産生腺腫摘出3年後に非機能性腺腫(NFPA;ゴナドトロピノーマ)が出現した.臨床像は22例中12例が先端巨大症(GH産生腺腫),3例はクッシング病(ACTH産生腺腫)であった.